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デザイナー

※2023年3月掲載

株式会社セガトイズ

芹澤 比加里

1999年
静岡県生まれ
2018年
静岡県立富士宮東高等学校 
普通科芸術コース卒業
2021年
桑沢デザイン研究所 総合デザイン科
プロダクトデザイン専攻卒業

「行き当たりばったり」だった就活
焦らず、急いで、やりがいのある仕事を

 玩具会社でIP※のためのキャラクターデザインを手掛けています。新しいキャラクターの提案や、すでに展開中のキャラクターのコンテンツ制作などが主な業務です。感覚としてはイラストレーターに近いです。自分たちで世に出したキャラクターを喜んでもらえると、とても嬉しくなります。見ず知らずの方が、私がデザインしたキャラクターについてSNSで熱く語っているのを見つけたときには、思わず涙が出そうになりました。
 在学中はプロダクトデザインを専攻していましたが、グラフィックにも興味があったため「何のデザイナーになりたいか」を明確に決められないまま、就職活動に突入してしまいました。最初は迷走して片っ端からエントリーし、2桁は選考に落ちたと思います。しかし、たまたま応募していた中の一つとして、現在の会社に出会うことができました。行き当たりばったりでしたが、運が良かったと感じています。
 昔からイラストを描くことは好きでしたが、キャラクターデザインについては勉強をしたことがありませんでした。なので、選考の課題を作るために図書館で1週間ほど猛勉強しました。イラストレーターの坂崎千春さんの本などを参考に、キャラクターを作るのに必要なノウハウを叩き込んだのを覚えています。最終的には自分で設定したターゲットユーザーのペルソナ別に、3体のデザインを提出しました。〈桑沢〉の授業では、どういったユーザーのためにデザインをするのか考えるよういつも指導を受けていたので、専攻していたプロダクトの知識がここで活きました。
 私は成績が優秀な学生ではなかったと思います。けれど偶然に助けられ、趣味だったイラストを武器に、現在の仕事に巡り合うことができて本当によかったです。なるようになるものなので、焦らずに自分がやりがいを感じられる仕事を見つけてください。ただ、ポートフォリオは2年生の終わりから概要だけでも作り出すなど、準備は早めに始めておいた方がよいかもしれません。焦らず、急いで。プレッシャーを感じずに、頑張ってください。

※IP::Intellectual Property。玩具やゲーム業界においては、キャラクターやアニメーションなどの「知的財産」のこと。

  • 芹澤さんが考案したキャラクター『HIPHOPブロッコリー』
  • 『カステラズ』。部署内で役割分担し、みんなで1つのキャラクターを作り上げている

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