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JOB HUNTING

分野別 就活の流れと注意点

就職活動は、志望する会社により、開始や試験時期が異なります。
就活の流れに沿って動くことで、チャンスを逃さないように心がけましょう。

VD ビジュアルデザイン

多岐にわたる業種で異なる採用時期

POINT

VD分野は、広告、エディトリアル、パッケージ、Web、ゲーム、イラストレーション、写真など多くの業種に分かれ、採用の時期も異なります。就職先としては企業の広報室や企画デザイン室、販売促進部、中小のデザイン事務所などがあります。春ごろから、企業、広告代理店、大手制作プロダクションの会社説明会がはじまり、それに続き中小のデザイン事務所となります。小規模の事務所では状況に応じて通年で募集を行うので、日ごろから情報収集と準備を進めることが必要です。

VD業界の傾向と対策

第一にコミュニケーション力が大切

業務では依頼主の希望をよく聞くことが大切ですが、面接時でも同様で、優れたデザイン能力に加えて、明るさや素直さ、粘り強さなど、総合的な人間力が評価されます。デザインだけでなく企画や営業も含めて、仕事の一連の流れを理解できることが重要です。

充分な企業研究と対策を

求人票や会社Webサイトをよく読み、会社の商品や主要な取引先を調べて企業研究をしましょう。説明会に参加し、可能な場合は会社訪問を申し込むのもよいでしょう。職種や会社によって就活のやり方が全く違いますので、早めに目標を定めて、それに向けた就活スケジュールを自分で組む必要があります。迷った場合は、先生に相談しましょう。

インターンシップの情報は逃さずに

VD分野では、一部のゲーム・IT系企業やデザイン会社を除いて、制度として一般的に実施されていません。インターンシップの参加が公欠として認められるかは、その都度クラス担任に確認しましょう。

向いている業種・職種を考える

自分は何が好きで、どんな仕事をしたいか、客観的に把握することが必要です。自己分析やポートフォリオを先生や友人に見せ、得意分野を明確にして会社選びをしましょう。自分の方向性を客観的に把握し、これから自分が成長でき、働く喜びや充実感を味わえる就職先を探すことも必要です。

PD プロダクトデザイン

どの分野よりも早い就活スタートで、希望の職場へ

POINT

PD分野の就職活動はどの分野よりも早く、長い期間で行われます。準備が遅れると、希望する企業の募集が終わっていた、などということが起こりかねません。昼間部2年次・夜間部1年次の「5月からインターンシップに参加する」つもりで準備しましょう。この時の準備によって、その後の活動が進めやすくなります。また、本命の志望先の求人情報が出たとき、すぐに対応できます。インターンシップは夏休みや秋、翌春まで断続的に行われますから、就職担当や教員からの伝達事項、また企業のWebサイトなどで常に情報を収集することが重要です。

PD業界の傾向と対策

先生からの情報を大切に

デザイン事務所は取引先との秘密厳守の関係から、世間でよく知られている製品のデザインをしていても公表しない会社が多くあります。専任教員や非常勤教員の情報を大切にしてください。就職コーナーの求人票は、採用が決まり次第、募集が終わります。常にチェックすることを心がけましょう。

会社独自の企画やデザイン

デザインする対象別に、大小の企業が縦割りの構造になり、それぞれの企業が企画やデザインを独自に行っています。どのような立場でも、プロダクトデザインの業務に携わることは、デザイナーとして大切な経験となります。

インターンシップは採用へのステップ

インターンシップや企業実習は、会社によって採用選考の最初のステップとなる場合もあります。

ポートフォリオづくりが最初の一歩であり、肝心要

PD分野のポートフォリオは、①スケッチ等による表現力、②デザインに対する思考の過程、この2点が重視されます。アイデアスケッチを元にデザイン案を展開し、最終デザインにいたるまでに何を考えたのか、その試行錯誤のプロセスがわかるようにレイアウトしましょう。

SD スペースデザイン

夏休みを有効利用してオープンデスクへ参加

POINT

SD分野の就職活動は、昼間部3年次・夜間部2年次になる前の春ごろから企業のエントリーがはじまります。この時期を逃してしまうと、基本的に企業は受けられません。それまでにポートフォリオを作成しましょう。個人事務所は、毎年決められた時期の求人ではなく、随時募集がほとんどです。長期休暇を有効活用し、オープンデスク(無給の就業体験、インターンシップともいう)には必ず行きましょう。職場の空気を感じられると同時に、自分が個人事務所に合うのか、企業向きか、いずれ独立したいのかなど、将来に対する考えを深められる絶好の機会です。さらに他校の学生との情報交換も積極的に行いましょう。

SD業界の傾向と対策

オープンデスクで行きたい会社を見極める

個人事務所ではオープンデスク、アルバイト、正社員というステップもあり、オープンデスクが採用の入口となるケースは珍しくありません。業界を知るために2カ所以上、規模の全く異なるところに行ってみましょう。充分に余裕をもった応募でないと断られるケースが多く見られますので、前期から希望する事務所のWebサイトや雑誌などで調べて、少なくとも1ヶ月前には申し込みましょう。Webサイト「JDN」「architecturephoto.net」には、実力のある事務所などの求人情報が多数掲載されています。雑誌『商店建築』『住宅特集』『GA JAPAN』などを見て、気になる設計事務所を調べて連絡するのも一つの方法です。また、店舗デザイン系の会社は学校への求人が多い傾向にあります。

建築の設計と家具のデザイン

卒業後は、建築士の資格をとって独立したり、資格がなくても資格保持者との共同作業により、建築設計事務所を開設するという選択肢もあります。家具メーカーは求人が少ない傾向にあるため、家具デザインの会社や、家具デザインを手がけるインテリア設計事務所も探しましょう。

求人にすぐに対応できる準備を

企業系と個人事務所系の職場があります。行きたい事務所があれば、オープンデスクなどで頻繁に出入りし、欠員が出たときに声をかけてもらいやすい状況をつくりましょう。そのとき、完成したポートフォリオがあることが大切です。スタイリッシュな写真集のようにデザインしたり、手描きのイラストなどを駆使したり、他校には真似できない〈桑沢〉の強みを最大限に活かしたポートフォリオを用意しましょう。

FD ファッションデザイン

求人情報が少ないので、積極的なアプローチを

POINT

FD分野の求人は、大手アパレルメーカーとOEM(=Original Equipment Manufacturer、他社ブランド製品の製造、またはその会社)を含めた企業のふたつに分けられます。近年はファッションをビジネスとして客観的にとらえ、全体を見わたせる人材が求められています。昼間部2年次・夜間部1年次の春ごろにエントリーを開始する企業が多いですが、中には2月頃から説明会がはじまり、3月から選考がはじまる企業もあります。中小企業は情報が出にくいため、早い段階で合同就職説明会に行ったり、卒業生や先生から話を聞いたりしましょう。

FD業界の傾向と対策

好きなブランドにこだわるには

こだわる方法はふたつ。ひとつは他社で経験を積んで転職するケース。3年ほど勤続すると経験者としてみなされ、より自分の意図した仕事ができる会社へ転職する人が多いです。またOEMから大手アパレルメーカーに転職する場合や逆のケースも見られます。もうひとつは社内で異動するケース。募集の多い販売職で入社し、社内コンペのアイデア出しなどで成果を出して、企画職に異動する方法です。ただし、会社によっては異動が難しいケースもあるので、事前に情報を得ることが必要です。

会社によって異なる採用試験

FD分野の試験の多くは、企業から課題として出されたデザイン画数枚と、エントリーシートの提出からはじまります。課題を提出する際には、ポイントカラーやディテールを意識し、受ける会社のブランドに合ったテイストのデザイン画を描くことが理想です。まずは自己分析し、自分の好みとテイストが合う会社を探しましょう。筆記試験では、アパレル専門用語などの専門知識と一般常識が問われます。その後、デザイン画の着彩や、作図やモデリングの技能を問う実技試験があります。ポートフォリオは面接時には必携ですので、必ず作成し、準備しましょう。

服装で自分らしさをアピール

「スーツ着用」の指定では、それに従うのがマナーです。しかし、ブランドやアパレルメーカーの面接ではリクルートスーツがNGという場合もあります。「清潔感」「健康的」などの基本を押さえながら、自分のスタイリングセンスをアピールできる服装を考えましょう。

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先輩からの一言

「人に相談する」
● いろいろな人の考え方が多様なものの見方を生む。