他分野の友達に見てもらい
ポートフォリオの
完成度を上げよう
株式会社アズノゥアズ
鈴木 杏菜
- 1998年
- 福島県生まれ
- 2017年
- 福島県立光南高等学校卒業
- 2020年
- 桑沢デザイン研究所 総合デザイン科
ファッションデザイン専攻卒業
他分野の友達に見てもらい
ポートフォリオの
完成度を上げよう
会社ではポップの作成や洋服の図案、柄の作成などを主に手がけています。入社当初は販売を行っていましたが、2年目に入ってプロモーション的な宣伝のグラフィックから実際の服飾デザインまでを担当するようになりました。最近では、刺繍やニットの図案デザインも行っています。こうしたものは、実際につくってみないと目の細かさなどわからないことが多いので、経験が必要となります。身につけたときにモチーフがきれいに見えるようにするためには、出したいモチーフのラインを強調する。そうすることで、実際に服になったときに、望んでいた柄が出てくるのです。
今、仕事をしていて大変だと感じるのは、ひとつの商品にかける時間がとても短いことです。ある作業の到達点までの所要時間を想定しても、業務全体の流れの中でそこまで時間をかけられないということが多く、その調整にまだ慣れていません。でも、平面で考えていたものが立体になったとき、私がデザインした服を着てもらえたとき、とても充足感を覚えます。
就職活動をする上で大切なのは、ポートフォリオをしっかりつくることでしょうか。私は2年次の終わりからポートフォリオ制作にとりかかりました。「どんな作品を入れようか」というところからスタートして、非常勤の先生方にも指導をお願いしました。私の強みは何かということや、取り入れるべき作品の傾向などに関してアドバイスしていただき、ポートフォリオを2冊つくりました。それが今、自分の財産になっています。
さらに、ポートフォリオは他の専攻の友人たちに見てもらうことも重要です。「レイアウトについてはビジュアル専攻の子に聞こう」など、専攻の異なる友人と一緒につくるのも楽しい経験でした。社会に出てからも〈桑沢〉で築いた友達とのつながりに助けられることがよくあります。
さまざまな興味、得意分野を持っている同級生が〈桑沢〉にはたくさんいました。自分の専攻分野だけでなく、幅広く交流を深める。また、経験豊かで面白い先生方から、講義の後にデザインの現場の話などを伺うことも、〈桑沢〉ならではのことだと思います。