SD
比護結子ゼミ

[担当教員]
比護結子
大松俊紀(本校専任教育職員)

シブヤの片隅で

桑沢の学生が3年間通った渋谷の街。みなさんにとって「渋谷」とは何でしょうか。駅周辺の再開発、スクランブル交差点、商業施設、公園、路地裏、坂道…、毎日の行き帰り、さまざまな季節や時間を過ごし、少し足を延ばしたり寄り道したりして、いろいろな渋谷を見てきたと思います。最後の1年で渋谷をさらに深掘りして、誰も知らない一面を探します。前半は、渋谷エリアの一角を取り上げ、解像度を上げて街を観察し分析します。街を歩き自分の目で見て五感で感じる、歴史を知り過去や未来の姿を想像する、人や自然と対話してみるなど、様々な切り口で街を見つめ発見したことを共有します。後半は、それぞれが発見した「シブヤ」を題材に、この街をもっと楽しめる新たな空間をデザインします。

「たばたまちや」
photo by Masao Nishikawa

比護結子(ひご・ゆうこ)
東京工業大学大学院修士課程修了後、一級建築士事務所ikmoを共同設立。「キチ001」(東京建築士会住宅建築賞)、「cotoiro」(グッドデザイン賞2015)、「おかやまのいえ」(第9回JIA中国建築大賞住宅部門優秀賞)、「椿庵」(「千葉県建築文化賞」住宅部門最優秀賞)などを手がける。

学生作品

  • 学生作品「色彩化」
    花はなくても生活できるが、あれば生活が豊かになる。10年後に再利用される、現在使われていない線路空間に花を置き、「花の家具(花のためのエレメント)」をつくった。季節の花それぞれに高さを定め、今までにない花の見方や人との関わり方を提案。10年後には異なる階で使用されたり、違う駅に電車で運ばれる事を想定した。

  • 学生作品「下北沢 Inspire」
    下北沢は現在「補助54号線」という道路を通すための更地が増えている。時が経つにつれ、その土地は人々の記憶から忘れられるだろう。計画予定地に残された時間を「シモキタらしく」過ごしていくために、一気に更地にせず10年かけて少しずつ建物を壊していく新しい解体方法「カイタイ」を提案する。