桑沢ってどんな学校ですか?
桑沢デザイン研究所は1954年に当時デザイン・ジャーナリストをしていた桑澤洋子が設立した、日本初の「デザイン」学校です。
青山で創立されましたが、1958年から渋谷に校舎を移しました。それ以来桑沢生は、日本のデザイントレンドを間近で体験しながら学んでいます。
長い歴史があるだけではなく、常に社会の最先端で活躍できる卒業生を輩出してきました。
創立以来脈々と受け継がれる「小手先の技ではなく、独創や応用力の源となる『デザインの原動力』を培う」という教育理念をベースにしたカリキュラムは、ツールやトレンドの変化が激しい現代でより必要とされています。
だからこそ、桑沢の理念に基づいた学びを体得した卒業生はデザイン業界からも高い評価を受けているのでしょう。
桑沢は他のデザイン学校とどう違うんですか?
大きな違いは、専門学校でありながら、基礎力と総合力を重視した「カリキュラム」を持ち、美大と同じような入試を行っているところでしょうね。
ここではカリキュラムについて詳しくご説明します。
2年次の専攻はよく考えて選ばないとね。そのために1年次に全ての専攻をたっぷりと経験しよう!
入学時の希望と2年次に選択した専攻が異なる学生も多いですね。
実は私もそうでした。はじめにデザインを横断的に学んだことで、自分のやりたいことが定まってきたというか。
夜間部があることも桑沢の大きな特徴の一つですが、夜間部は入学時に専攻を決定します。これが昼間部との大きな違いでしょう。
「課題」が多いという噂をよく聞くのですが、本当ですか?
4年制の美術大学にも引けをとらない課題数を、3年間でこなすことになるので、課題制作はそれなりに大変だと思います。
専攻にもよりますが、だいたい一つの授業で半期に大きな「課題」が1~2個、小さな課題も入れるとそれなりの数になると思います。それが授業科目ごとに「課題」を出しますからね。
起きている間はつねに「課題」のことを考えている気がします……
忙しい学生時代だと思いますが、その経験は卒業後のデザインの現場で必ず活きてくると考えています。
提出日までのスケジュールをしっかりと計画しないと、あとで大変なことになるよ~
実際のデザインの現場もやっぱりハードですから。学生時代から意識をもって「課題」に取り組むことで考え方と技術を身につけましょう。
「デザインの原動力」には「制作し続ける精神力」と「リアルな体力」も含まれていると感じる今日この頃です。
「課題」で制作した作品は就活のポートフォリオにもなりますし、桑沢の「課題」で鍛えられた作品のレベルの高さが、「就職した学生の90%前後がデザイン職・企画職に就く」という事実に繋がっています。
桑沢の学生は「課題」に苦労をしながらも、その経験をポジティブに受け止めているようですよ。
〈桑沢〉の課題は設定が具体的です。授業では社会における自分の立ち位置を考え、デザインを通して社会の問題を検証する。自分自身がスケールの軸になったような身体感覚で、プロダクトもビジュアルも統合してデザインできるようになり、デザインの解析度が格段に上がったと実感しています。
授業では、自分がつくった課題をプレゼンテーションします。私は人前で話すことが苦手なので、最初の頃は不安でした。しかし回数を重ねるうちに「作品をもっとよく見せたい」という思いが湧いてきました。同級生たちの向上心に自分も負けたくない一心で、実力以上の力を出せたと思います。プレゼンテーションの訓練は、就職活動にも役立ちました。
入学当初、自分はみんなよりレベルが低いと感じていたので、無遅刻無欠席で課題を必ず提出することを目指しました。しかし、かつて経験したことがない量と難しさ。隙間時間を活用したり、早めに登校して作業したりしました。同級生と比べて落ち込む時期もありましたが、自分は自分だと思って課題と向き合うと、作品にはそれぞれ個性があり周りと比べる必要などないと気づきました。
もし皆さんがいくつかの美術大学や専門学校から進路を選択しようとされているのであれば、その学校の卒業制作ご覧いただくことを強くお勧めします。
その学校の学生がどのように学び成長したのかが如実に表れていますよ。
先輩の作品は本当にレベルが高い!私も1年後にはこのレベルの作品が作れるようになっているのかな……
一つ一つの課題に意識をもって取り組んでいけば、きっと大丈夫ですよ。
桑沢の学生ってどんな人なんだろう?
学生生活はどんな感じですか?
ここから私が学生生活のリアルなことをご説明しましょう!
「課題」をため込む方なのであまり参考にならないかもしれないですが……私の1日はこんな感じです。
「多忙時の一日」っていうのはお察しの通り「課題」提出の直前のこと。自分と同じ日数で制作しているはずなのに、友達が質も量も上回る「課題」を提出しているのを見て落ち込んだりやる気を出したりしているよ!
続けて学生の「住まい」事情です。
居住地を見ると通学圏が広いことがわかるね!
思ったより一人暮らしが多いかな。
全国から学生が集まっているね!
お金のことも気になります。「課題」で忙しそうですが、アルバイトはできますか?
アルバイト結果はこちら。忙しい中になんとか時間を作ってアルバイトをしているみたい。ちなみに私はコンビニでアルバイトをしています!
アルバイトをして良かった
「興味がなかった業界の面白さや
世界に触れることができる」
「課題の参考にするために商品を陳列しながらパッケージのデザインを凝視している」
(土産物店)
「思考力、人に伝える言語力、
表現力が身に付いた」(アパレル)
アルバイトをしなくて良かった
「課題に取り組む時間と
自主制作の時間が取れる」
「休息が十分に取れる」
「美術館や展覧会巡りなど
自分の趣味に時間を使える」
アルバイトをしていない理由は圧倒的に「課題のため」が多いですね。するとしてもみんな「課題」制作の時間が取れるような融通の利くアルバイトを選んでいますね。
せっかく桑沢に入学したのなら、濃密な授業と「課題」に全力で取り組まなければもったいないと思う!
続いて奨学金です。もちろん学費に充てている人も多いのですが、学業に専念できるようにアルバイトをする代わりに奨学金を借りている人もいますね。
今までデザインやデッサンの勉強をしたことがないので、入試が不安です。入試にはどのように取り組めば良いですか?
それでは桑沢の入試について簡単に説明しますね。
ポートフォリオをもとにしたプレゼンテーションと面接で受験する推薦系の入試と、実技試験で受験する一般入試があります。
推薦系の入試に必要な「ポートフォリオ」ってなんですか?
自分の作品をまとめた「自己PR資料」のこと。学校の説明会などでもポートフォリオの実物を見ることができるので、実際に見に来ると良いよ。
3カ月以上かけて制作している人が多いけど、作品づくりを入れるともっと前からだね。
一般入試はどんな試験があるんですか?
一般入試の試験内容は、「静物デッサン」や「色彩構成」等の実技試験で受験します。
私は普通科の高校に通っているのでデッサンを描いたことがないのが不安です。
普通科の高校の卒業生もいますが、美術予備校で準備をしている人が多いですね。ポートフォリオの作り方も指導してくれますよ。
入試情報をはじめ桑沢の教育理念やカリキュラムは学校案内や公式WEBサイトにも詳しく載っているので、ぜひしっかりと読んでくださいね。
ほかにもご質問や相談事がありましたら、学校説明会やオンライン個別相談をぜひご利用ください。
さいごに私たち在校生からのメッセージをどうぞ
Staff
Chihiro Kiyota
2014 Graduated from Space Design Course
Yusuke Omata
2014 Graduated from Product Design Course